乳幼児医療全国ネット
乳幼児医療費無料制度を国に求める全国ネットワーク

乳幼児ネット2010年5月集会
5月集会の概要
5月集会の基調報告
1、国による制度創設の現状と今後の課題
2、地域による運動の現状と今後の課題
3、制度実現を



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5月集会の基調報告
集会に寄せられたメッセージ


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基調報告
国による乳幼児医療費無料制度の創設等を求める運動 の現状と今後の課題
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2010 年5月26 日 「乳幼児医療費無料制度を国に求める全国ネットワーク」事務局


3 あらためて、国による医療費無料化制度の実現を求めます。

(1) 国保料滞納世帯の子どもに短期証交付
…この成果を実行あるものにするためにも医療費無料化が必要


 国民健康保険料(税)を1年間滞納した場合は、国民健康保険証の返還が義務づけられ、
代わりに被保険者資格証明書(「資格書」)が交付されます。
一昨年、子どもに対する資格書交付が大問題となり、昨年4月1日からは中学生以下の
子どもについては、保険料滞納があっても市区町村が有効期間6か月の短期保険証を交付
することとなりました。
 そして、保険料滞納があっても短期証の交付を行う対象を18 歳に達する日以後の最初の
3月31 日までに拡大するとともに、この年代の子どもに短期証を交付する場合の有効期限
を6ヶ月以上にすることが今国会で検討されています。
 これにより、乳幼児医療費無料化の対象となる子どもは、家庭の状況にかかわりなく無
料で必要な医療が受けられるようになりました。
 しかし、乳幼児医療費無料化の対象でない子どもは、保険証があっても一部負担金があ
ることで受診できない状況が残されています。
 そもそも、国保料滞納の原因は、収入に対してあまりにも高い保険料負担であり、国保
料を滞納せざるをえない家庭では一部負担の捻出が困難です。こうした状況を改善するた
めにも、就学前までの医療費を国の責任で無料にすること。国庫負担を増やして国保の保
険料を引き下げることが必要です。


(2)国による就学前までの子どもの医療費無料化を目指して

 いま、若い親たちは、子どもの笑顔に励まされながら、仕事と子育てを両腕に抱えて懸
命に家庭を育んでいます。
 子どもの病気は、子育ての大きな不安の一つです。乳幼児医療費助成制度は、子育て世
帯への経済的援助のみならず、育児への心理的支援として大きな役割を発揮します。
 安心して子どもを産み、育てることのできる社会への第一歩とするために、「小学校就学
前までの子どもを対象とした国の医療費無料制度創設」に向け、次の取り組みを進めまし
ょう。
  1. 就学前児童を対象とした国による医療費助成制度の早期創設を実現しよう。
     ・そのために「3つの課題」に引き続き取り組もう。
     ・国会請願署名の取り組みをさらに広げましょう。
     ・地方議会意見書採択を進めましょう。
     ・国制度創設に賛同する国会議員を増やしましょう。


  2. 自治体の医療費助成制度の拡大に取り組みましょう。
     ・「高校卒業」まで助成対象に拡大する取り組みを進めましょう。
     ・少なくともすべての自治体で入院・外来とも就学前まで拡大しましょう。